技能ビザ(調理師)の転職はできるのか?手続きについて詳しく解説

東京都江東区および沖縄県那覇市にお住まいの方々へ向けて、技能ビザを持つ外国人調理師の転職について詳しく解説します。

技能ビザ(「技能」在留資格)は、特定の熟練技能を持つ外国人が日本で働くために必要な在留資格です。特に飲食業界では外国料理店で働くシェフが多く取得しており、一般的には中華料理、フランス料理、イタリア料理、インド料理などの専門料理の調理師が対象になります。

しかし、技能ビザを持つ外国人調理師が転職する際には、慎重に手続きを進める必要があります。本記事では、技能ビザの転職ルールや必要な手続きについて、わかりやすく解説していきます。

目次

1. 技能ビザでの転職は可能か?

技能ビザを持つ外国人調理師が転職すること自体は可能ですが、以下のような制限があります。

1-1. 同じジャンルの料理店であれば転職可能

例えば、中華料理の技能ビザを持つ調理師は、別の中華料理店に転職することができます。同様に、インド料理の調理師はインド料理店への転職が可能です。

しかし、転職先の料理ジャンルが変わる場合は、新たな技能ビザの取得が必要になり、単純に転職することはできません。例えば、中華料理の技能ビザを持つ調理師がイタリア料理店に転職することは認められません。

1-2. 飲食業以外の業種には転職できない

技能ビザは「特定の技能を発揮する仕事」のため、飲食業以外の業種(例:コンビニ、貿易会社、一般企業の事務職など)には転職できません。

これは、技能ビザが「外国人の専門的な技能を活かして働くこと」を前提としているためであり、単純労働や専門外の業務には従事できないルールになっています。

2. 転職時に必要な手続き

技能ビザを持つ外国人調理師が転職する場合、いくつかの重要な手続きが必要になります。これらを怠ると、次回の在留期間更新時に不利になることがあります。

2-1. 「契約期間に関する届出」の提出

転職をすると、14日以内に「契約期間に関する届出」 を入国管理局へ提出しなければなりません。

これは、前職を辞めたことを入国管理局に報告する手続きです。この届出をしないと、次回の在留期間更新時に審査で不利に働く可能性があります。

ただし、前職で雇用保険に加入していた場合は、この届出を省略できるケースもあります。

2-2. 「就労資格証明書交付申請」の提出

技能ビザは「前職の会社で働くことを前提」に許可されています。そのため、新しい職場でも引き続き技能ビザで働くことができるかを証明する必要があります。

転職後の会社に正式に勤務するためには、「就労資格証明書交付申請」 を行い、転職後の会社でも合法的に働けることを確認する必要があります。

3. 技能ビザで働ける外国人調理師の人数について

外国人調理師の採用人数には制限があります。これは、店舗の広さ、席数、営業日、営業時間などを考慮し、適正な人数を超えない範囲 で採用が認められるからです。

例えば、

  • 小規模な店舗でも最低2人までは採用可能なケースが多い
  • 3人以上の調理師を雇う場合は、店舗の規模やシフト表を提出することで説明を求められる
  • 店舗の規模に対して採用人数が多すぎると「適正な業務量が確保できない」と判断され、不許可になる可能性がある

3名以上の外国人調理師を技能ビザで採用する場合は、店舗の広さ、席数、営業日、営業時間、シフト表などを明確に説明 する必要があります。

4. 技能ビザの注意点

4-1. ホール業務や単純作業は不可

技能ビザを持つ調理師は、基本的にホール業務(接客)や洗い場などの単純作業を行うことはできません。あくまで、外国料理の調理業務に従事することが前提 です。

4-2. 飲食店の経営は「経営・管理ビザ」が必要

技能ビザでは、飲食店の経営を行うことはできません。外国料理店の経営を希望する場合は、「経営・管理ビザ」 を取得する必要があります。

5. 技能ビザ取得のポイント

初めて技能ビザを取得する際には、10年以上の実務経験が必要 です。実務経験の証明には、以下のような書類が求められます。

  • 在職証明書(勤務先の料理店発行)
  • 公証書(必要に応じて公証手続きが必要)

ただし、タイ料理の調理師に限り、実務経験5年以上で技能ビザが認められます。

5-1. タイ料理人の特別ルール

タイ料理人に関しては、他の料理ジャンルとは異なるルールがあります。

  • 実務経験は 5年以上 でOK
  • 直近までタイ料理店で勤務している必要がある
  • タイの調理師資格を持っていることが条件

他の国籍の料理人は、10年以上の実務経験があればOKですが、タイ料理人は実務経験年数が短い代わりに、追加の条件が設けられています。

6. まとめ

技能ビザを持つ外国人調理師が転職する際には、

  • 同じジャンルの料理店への転職は可能
  • 他業種や異なるジャンルの料理店への転職は不可
  • 転職時は「契約期間に関する届出」を14日以内に提出
  • 「就労資格証明書交付申請」を行い、転職先でも技能ビザで働けることを証明する
  • 店舗の規模に応じて外国人調理師の採用人数が制限される
  • ホール業務や経営はできない

特に実務経験の証明が重要で、適切な書類を用意しないと技能ビザは許可されません。

転職や技能ビザの申請でお困りの方は、ぜひ専門家に相談することをおすすめします。

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