
建設業許可を取得すると、事業者にはさまざまな義務が課されます。その中でも、許可を取得した直後に必ず行わなければならないのが「許可看板(標識)」の設置です。
この記事では、東京都江東区および沖縄県那覇市の建設業者の方々に向けて、建設業許可取得後の義務の概要と、特に重要な「許可看板」の設置について詳しく解説します。
1. 建設業許可取得後の義務とは?
建設業許可を取得した後、事業者には以下のような義務が生じます。
① 許可看板(標識)の設置
- 事務所および工事現場に設置が義務付けられている。
- 掲示内容のルールが定められている。
② 各種届出の提出
- 事業年度終了届(決算変更届)の提出(毎年)
- 変更届(商号・役員変更、本店所在地変更など)
- 更新手続き(5年ごと)
③ 経営業務管理責任者・専任技術者の要件維持
- 退職や変更がある場合は、新たな要件を満たす者の配置が必要。
④ その他の法令遵守
- 労働安全衛生法、建設業法の遵守
- 施工体制台帳の作成義務(一定規模以上の工事)
これらの義務を怠ると、最悪の場合、許可の取消や更新不可といったリスクが発生するため、特に注意が必要です。
2. 許可看板(標識)とは?
建設業法では、許可を受けた業者は、事務所と工事現場に標識を掲示する義務があると定められています。この標識は一般的に「許可看板」と呼ばれ、建設業者が適正に営業していることを示すものです。
「許可看板」と聞くと、金や銀の額縁に入った立派な看板をイメージする方が多いかもしれません。実際に、多くの建設業者が鉄やステンレスのプレートで掲示していますが、法律上は紙に印刷したものを額に入れて掲示することでも問題ありません。
3. 許可看板(標識)の設置義務について
(1) どこに設置する必要があるのか?
建設業法では、許可看板を以下の2つの場所に掲示することを義務付けています。
- 建設業の営業所(本店・支店)
- 工事現場(施工中の現場)
(2) 許可看板に記載すべき内容
標識の記載内容は、国土交通省の告示によって定められています。以下の内容を必ず記載しなければなりません。
① 事務所用の標識(営業所に掲示)
- 商号又は名称(会社名・屋号)
- 代表者氏名
- 許可番号(国土交通大臣許可・都道府県知事許可の別も明記)
- 許可を受けた建設業の種類
- 標識の設置年月日
② 工事現場用の標識(現場に掲示)
- 工事業者名(商号・名称)
- 許可番号(国土交通大臣または都道府県知事の別)
- 許可を受けた建設業の種類
- 工事の名称(例:〇〇ビル新築工事)
- 工事発注者名(施主・発注者)
- 工事の施工場所
- 工事の着工・竣工予定日
(3) 看板のサイズと仕様の規定
許可看板の大きさについては、次の基準が設けられています。
設置場所 | 最小サイズ |
営業所(事務所) | 縦25cm × 横35cm 以上 |
工事現場 | 縦20cm × 横30cm 以上 |
また、看板の材質には特に決まりはなく、以下のような方法で掲示すれば問題ありません。
・ 鉄やステンレスのプレートに刻印したもの(耐久性が高く一般的)
・ 紙に印刷し、額縁に入れて掲示したもの(規定を満たせば可)
ただし、風雨にさらされる工事現場では耐久性を考慮し、金属製プレートを使用するのが一般的です。
4. 許可看板を設置しないとどうなる?
許可看板の設置は建設業法で義務付けられているため、これを怠ると以下のような問題が発生する可能性があります。
- 指導・是正勧告を受ける
- 許可の更新が認められない場合がある
- 発注者や取引先からの信用を失う
特に、監督官庁の指導が入ると、営業停止処分などの厳しい措置を受けることもあるため、確実に設置する必要があります。
5. 許可取得後に忘れてはいけないその他の義務
(1) 事業年度終了届(決算変更届)の提出(毎年)
許可業者は、毎事業年度の決算後4か月以内に「事業年度終了届(決算変更届)」を提出する義務があります。これを怠ると、許可の更新ができなくなるので注意が必要です。
(2) 変更届の提出(必要時)
以下のような変更があった場合、一定期間内に「変更届」を提出する必要があります。
- 会社の商号変更
- 代表者や役員の変更
- 本店や営業所の所在地変更
- 経営業務管理責任者や専任技術者の交代
まとめ
建設業許可を取得した後は、単に営業を始めるのではなく、さまざまな義務を遵守する必要があります。特に、「許可看板(標識)」の設置は最初に行わなければならない重要な手続きです。
許可取得後にすぐに行うべきこと
- 営業所と工事現場に許可看板を設置する(規定サイズ・内容を確認)
- 事業年度終了届(決算変更届)を毎年提出する
- 変更があった場合は速やかに変更届を提出する
許可を維持し、円滑に事業を進めるためには、定められた義務を確実に果たすことが不可欠です。今後も適切な手続きを行い、建設業を安定して継続できるようにしましょう。