【保存版】建設業許可申請に必須の「履歴事項全部証明書」取得完全ガイド

目次

1. 履歴事項全部証明書とは?

建設業許可申請を行う際、法人の方に必ず求められる書類のひとつが履歴事項全部証明書です。
これは、法務局が発行する「会社の登記簿」の一種で、会社の設立から現在に至るまでのすべての登記内容(商号、本店所在地、目的、資本金、役員情報など)を証明するものです。

一般的には「登記簿謄本」と呼ばれることもありますが、現在は紙の登記簿自体は存在せず、すべて電子化されています。そのため、全国どこの法務局でも、会社所在地の管轄に関係なく取得可能です。

2. 建設業許可で必要になる理由

建設業許可を取得する際、行政庁は「申請者が法人として適法に存在していること」や「役員構成、資本金などが基準を満たしていること」を確認します。
履歴事項全部証明書は、これらの確認を裏付ける公的な証拠として必須となります。

特に、以下の点を確認するために使われます。

  • 会社の現存確認(解散や閉鎖がされていないか)
  • 役員構成(欠格要件に該当しないか)
  • 商号・目的(建設業に関する事業目的が記載されているか)
  • 本店所在地(営業所の所在地と一致しているか)
  • 資本金額(財産的要件の確認)

3. 「履歴事項全部証明書」と他の証明書の違い

法務局で取得できる会社の証明書にはいくつか種類がありますが、建設業許可申請で使えるのは履歴事項全部証明書です。

証明書の種類記載内容建設業許可での使用可否
履歴事項全部証明書会社設立から現在までの全登記事項○ 必須
現在事項証明書現在有効な登記事項のみ× 不可(都道府県によっては不可)
閉鎖事項証明書解散などで閉鎖された登記記録× 不可

ポイント

  • 現在事項証明書では過去の役員変更履歴などが分からないため、審査に必要な情報が欠けます。
  • 必ず「履歴事項全部証明書」を指定して請求してください。

4. 有効期限に注意

建設業許可申請で提出する履歴事項全部証明書には有効期限があります。
多くの自治体では、発行日から3か月以内のものしか受け付けません。

例えば、那覇市や東京都江東区を管轄する沖縄県庁・東京都庁でも同様の取り扱いです。
申請準備が長引く場合は、提出直前に再度取得するのが安全です。

5. 取得方法(全国共通)

履歴事項全部証明書は、全国どこの法務局でも取得可能です。
取得方法は主に3つあります。

5-1. 法務局窓口での取得

  1. 最寄りの法務局へ行く
  2. 「履歴事項全部証明書」の交付申請書を記入
  3. 会社名や本店所在地を正確に記載
  4. 手数料(1通600円)を収入印紙で納付
  5. 即日交付(混雑時は数十分待ち)

5-2. オンライン申請(登記・供託オンライン申請システム)

  • 事前にアカウント作成が必要
  • 手数料は窓口より安い(1通500円)
  • 郵送で受け取り

5-3. 郵送請求

  • 法務局ホームページから交付申請書をダウンロード
  • 手数料分の収入印紙、返信用封筒を同封
  • 会社名・所在地・登記番号を正確に記載

6. 那覇市での取得ポイント

那覇市にお住まい、または事務所を構える方は那覇地方法務局本局が便利です。

  • 所在地:沖縄県那覇市樋川1丁目15-15
  • 駐車場あり
  • 建設業許可の際、同時に「登記されていないことの証明書」も取得可能

7. 江東区での取得ポイント

江東区の法人は東京法務局 墨田出張所または本局(九段下)が便利です。

  • 墨田出張所では履歴事項全部証明書を即日取得可能
  • 都心へのアクセスが容易な場合は本局の方が混雑が少ない傾向

8. 取得時の注意点

  • 会社名の表記は登記通りに(株式会社/(株)など略称不可)
  • 本店所在地も正確に(建物名や部屋番号まで)
  • 役員変更直後は登記が反映されるまで数日かかる

9. 行政書士に依頼するメリット

建設業許可の申請では、履歴事項全部証明書以外にも多数の書類が必要です。
行政書士に依頼すると、必要な書類のリストアップから代理取得までスムーズに行えます。
特に那覇市や江東区のように、役員が全国に散らばっている法人では、書類集めに時間がかかるため専門家のサポートが有効です。

10. まとめ

  • 建設業許可申請では「履歴事項全部証明書」が必須
  • 現在事項証明書や閉鎖事項証明書は原則不可
  • 発行から3か月以内のものを用意する
  • 全国どこの法務局でも取得可能だが、本籍や所在地の確認を正確に行う
  • 那覇市なら那覇地方法務局、江東区なら東京法務局江東出張所が便利

那覇市・江東区での建設業許可に必要な「履歴事項全部証明書」の取得や申請準備は、時間との勝負になることもあります。
早めの準備と正確な情報確認で、スムーズに許可取得を進めましょう。

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