在留資格変更許可申請とは?日本人の配偶者等への変更手続きを詳しく解説!

日本に在留している外国人が、現在持っている在留資格から「日本人の配偶者等」など別の在留資格に変更する場合は、「在留資格変更許可申請」を行います。この申請は、日本国内にいる外国人が対象であり、海外にいる外国人を日本に呼び寄せる「在留資格認定証明書交付申請」とは異なります。

特に、留学生や就労ビザを持つ外国人が、日本人と結婚した際に「日本人の配偶者等」の在留資格へ変更するケースが多く見られます。 この手続きを適切に行うことで、就労の自由度が増し、将来的な永住申請や帰化申請の要件も緩和されるため、スムーズに進めることが重要です。

本記事では、在留資格変更許可申請の手続きや必要書類、審査のポイントについて詳しく解説します。

1. 在留資格変更許可申請とは?

1-1. 在留資格変更許可申請の概要

在留資格変更許可申請とは、日本に既に在留している外国人が、新たな在留資格へ変更するための手続きです。例えば、以下のようなケースが該当します。

  • 留学生 → 日本人と結婚し「日本人の配偶者等」に変更
  • 就労ビザ(技術・人文知識・国際業務など) → 日本人と結婚し「日本人の配偶者等」に変更
  • 家族滞在 → 日本人と結婚し「日本人の配偶者等」に変更

「在留資格変更許可申請」は、現在持っている在留資格の種類によって審査基準が異なり、単純に結婚しただけでは許可されません。適切な書類を準備し、結婚の信ぴょう性や生計維持能力を証明することが求められます。

2. 在留資格変更許可申請のメリット

「日本人の配偶者等」に在留資格を変更すると、以下のメリットがあります。

就労制限がなくなる

「日本人の配偶者等」の在留資格を取得すると、就労制限が一切なくなり、どのような仕事でも自由に従事できるようになります。これにより、転職の自由度が大幅に向上します。

永住・帰化の申請条件が緩和される

「日本人の配偶者等」の資格を持っていると、永住権や帰化申請の要件が緩和されます。例えば、永住権を申請する場合、通常は10年間の在留歴が必要ですが、日本人の配偶者等の場合は3年間で申請可能となります。

在留期間の延長が可能

在留資格変更後は、1年・3年・5年のいずれかの在留期間が与えられるため、安定した生活基盤を築くことができます。

3. 在留資格変更許可申請の流れ

3-1. 申請のタイミング

結婚後、速やかに変更申請を行うことが望ましいです。特に、在留期限が迫っている場合は、早めの申請が重要です。

3-2. 申請場所

申請は、居住地を管轄する入国管理局(出入国在留管理庁)で行います。

東京都江東区にお住まいの方
➡ 東京出入国在留管理局(品川)

沖縄県那覇市にお住まいの方
➡ 那覇出入国在留管理局

3-3. 必要書類

在留資格変更許可申請には、以下の書類を提出する必要があります。

申請者(外国人配偶者)側の書類

  1. 在留資格変更許可申請書
  2. パスポート・在留カードのコピー
  3. 住民票(日本人配偶者と同居していることが分かるもの)
  4. 戸籍謄本(結婚が記載されているもの)

日本人配偶者側の書類
5. 日本人配偶者の住民票
6. 日本人配偶者の課税証明書および納税証明書(直近1年分)
7. 日本人配偶者の預金残高証明書(生計能力を示すため)
8. 日本人配偶者の雇用証明書(会社員の場合)

婚姻の信ぴょう性を証明する書類
9. 夫婦の写真(交際時や結婚式の写真など)
10. 交際履歴を説明する文書(馴れ初めや結婚の経緯を詳細に記載)

3-4. 審査期間

申請から許可までの期間は、通常1~3ヶ月ほどかかります。審査期間中は、追加書類を求められることもあるため、迅速に対応できるよう準備しておくことが重要です。

4. 在留資格変更許可申請の注意点

書類の不備は審査遅延や不許可の原因

書類の記入ミスや不足があると、審査に時間がかかるだけでなく、不許可となるリスクもあります。行政書士など専門家に相談し、適切な書類を準備することが重要です。

偽装結婚を疑われるケース

婚姻の信ぴょう性が低いと判断されると、厳しい審査が行われ、不許可となる可能性があります。 交際履歴を詳細に記載し、実態のある結婚であることを証明することが必要です。

在留期限が近い場合は早めの申請が必要

在留期限ギリギリで申請すると、審査が間に合わず不許可となるリスクがあります。余裕をもって申請を行いましょう。

5. まとめ

在留資格変更許可申請は、単に結婚しただけでは許可されず、適切な書類を揃えることが重要です。

「日本人の配偶者等」へ変更すると就労の自由度が増し、永住申請の要件も緩和される
必要書類をしっかり準備し、婚姻の信ぴょう性を証明することが大切
審査期間は1~3ヶ月かかるため、余裕を持った申請を心がける

在留資格の変更をスムーズに進めたい方は、行政書士など専門家に相談し、確実な申請を行うことをおすすめします。

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