建設業許可の取得にかかる期間とは?スムーズな申請のためのスケジュールの立て方

今回は、建設業許可の取得にかかる期間について、特に沖縄県那覇市と東京都江東区で建設業を営まれている皆様に向けて、わかりやすくご説明いたします。

建設業許可を取得するにはいくつかの要件を満たさなければなりませんが、それらをクリアしたとしても、「すぐに許可証がもらえる」というわけではありません。申請から取得までには一定の準備期間と審査期間が必要となり、スケジュール管理が非常に重要です。

特に、これから新規で建設業に参入する方や、元請として公共工事を受注したい方などにとって、許可取得時期は事業計画に大きく関わってくる要素です。

目次

1. 建設業許可取得にかかる期間の全体像

まず結論からお伝えすると、

  • 都道府県知事許可(沖縄県・東京都など)の場合、
     → 概ね3ヶ月程度が目安です。
  • 国土交通大臣許可(複数都道府県に営業所を置く場合)
     → 概ね6ヶ月程度かかるとお考えください。

この「3ヶ月」「6ヶ月」は、申請の準備から許可証の交付までを含めた目安です。

都道府県知事許可(那覇市・江東区)

たとえば、那覇市や江東区で事業所を構えており、他県に営業所がない場合には「都道府県知事許可」となります。この場合、以下のようなスケジュールで進むのが理想です。

期間内容
1ヶ月目必要書類の収集・要件確認・申請書類作成
2ヶ月目申請書の完成・提出
3ヶ月目審査期間(通常1ヶ月程度)・許可証交付

つまり、仮に4月1日に準備を始めた場合、7月初旬には許可証が手元に届くといったイメージです。

2. 申請準備には想像以上に時間がかかる!

「書類を出すだけなら、そんなに時間はかからないでしょう?」と思われる方もいらっしゃいますが、実際には申請書の作成や証明書類の取得、要件の確認には多くの時間を要します。

要件確認と書類集めに1〜2ヶ月

建設業許可の申請で必要な情報は、以下のように多岐にわたります:

  • 経営業務の管理責任者(経営経験が5年以上あるか)
  • 専任技術者(資格または実務経験を有するか)
  • 財産的要件(500万円以上の資金調達能力)
  • 欠格要件への該当有無の確認(過去の破産歴・刑事罰など)

このうち、一つでも証明書類がそろわなければ、申請はできません。特に那覇市のように書類の発行にやや時間を要する地域では、本土と同じ感覚でいると遅延が生じることもあります。

また、江東区のような都市部では、書類は比較的スムーズに取得できますが、その分、提出窓口での指摘や細かい確認事項が多い傾向も見られます。

3. 審査期間にも注意!行政の都合も考慮を

申請が無事に受理されたとしても、その後には行政庁による審査期間(都道府県知事でおよそ1ヶ月)があります。

沖縄県(那覇市)

沖縄県では、那覇市に所在する県土木建築部が審査を担当します。時期によっては職員の配置転換や長期休暇(夏季・年末年始)の影響で、審査にやや時間がかかることがあります。特に4月や10月の申請は、行政の人事異動直後のため若干遅れる傾向があるため、スケジュールには余裕を持ってください。

東京都(江東区)

東京都の審査窓口は非常に事務処理が早い反面、書類の精査が厳密です。添付書類や要件に少しでも不足があると、修正指示が入り、再提出を求められます。このため、行政書士を通じて事前にしっかり確認しておくことで、スムーズな審査通過が可能となります。

4. 大臣許可の場合は半年程度を想定

複数の都道府県に営業所を設置している場合は、「国土交通大臣許可」が必要になります。この場合、

  • 審査は国土交通省(地方整備局など)が担当
  • 営業所ごとに調査が入る
  • 担当官庁間の連携調整も発生する

という理由から、審査に3〜4ヶ月、全体で6ヶ月程度かかることが一般的です。

たとえば、那覇市と江東区の両方に営業所がある場合

このケースでは、大臣許可が必要です。申請書の準備だけでなく、各営業所の管理体制や技術者の配置状況を細かく確認されるため、準備に通常よりも時間がかかります。

加えて、離島地域や遠隔地にある営業所(例:離島の現場など)については、現地確認の実施が必要なケースもあり、申請から許可まで半年以上を要する可能性もあります。

5. スムーズな取得のコツとは?

スケジュールを短縮するために有効なのは、やはり「事前準備の徹底」と「専門家への相談」です。

自社申請 vs 行政書士への依頼

項目自社申請行政書士に依頼
書類作成の負担大きいほぼゼロ
要件判断難しい的確に判断
書類の不備リスク高い低い
スケジュール管理自己責任プロが管理

自社での申請が不可能というわけではありませんが、許可取得までの期間をできるだけ短縮したい、確実に取得したいという場合には、専門の行政書士への依頼を強くおすすめします

6. まとめ 地域の事情に応じて、余裕ある申請を

建設業許可の取得には、思っている以上に手間と時間がかかります。特に沖縄や東京のように、地理的・行政的な特性がある地域では、地域の事情を把握したうえで準備を進めることが大切です。

【まとめ】

  • 都道府県知事許可 → 概ね3ヶ月
  • 大臣許可 → 概ね6ヶ月
  • 書類準備だけで1〜2ヶ月必要
  • 審査期間は原則1ヶ月(大臣許可は3ヶ月以上)
  • 書類不備や要件不足はタイムロスの元
  • 専門家に相談すれば、安心・迅速・確実

建設業許可取得をご検討中の皆様へ

当事務所では、沖縄県那覇市および東京都江東区に特化した建設業許可申請のサポートを多数行ってまいりました。地域の行政の傾向や審査ポイントを把握しておりますので、最短・最適なスケジュールでの申請が可能です。許可取得をご検討の方は、お気軽にお問い合わせください。

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