建設業では、労働者派遣法によって労働者派遣が禁止されている業務があります。
これはすべての業務で派遣が禁止されているのではなく、工事現場で直接作業に従事する業務に限って派遣が禁止されています。派遣が禁止されているもの、されていないものの違いを見ていきたいと思います。
目次
労働者派遣が禁止されている業務
労働者派遣法により、建設現場では以下のいずれかに該当する業務については、労働者派遣が禁止されています。
➀ 土木
② 建築その他工作物の建設
③ 改造
④ 保存
⑤ 修理
⑥ 変更
⑦ 破壊若しくは解体の作業又はこれらの作業の準備に係る業務
要するに、工事現場での作業員は派遣が禁止されているというわけです。
よって、工事現場事務所の事務職やCADオペレーター等の業務は、派遣禁止の対象ではありません。
現場監督は派遣が禁止されているのか、されていないのか
現場監督の派遣は、工事施行計画の策定や工程・品質・安全管理等の施工を管理するのみであれば、派遣の禁止の対象ではありません。
ただし施工管理で派遣された現場監督に、空き時間等で資材置き場を整理させたり片付けを手伝わせたりするのは、労働者派遣法違反となります。
また主任技術者・監理技術者については、建設業者と直接的かつ恒常的な雇用関係のあることが求められているので、そもそも派遣という定義の対象ではありません。
きちんと法律を守り、適正な現場環境を守りましょう。