年齢に関係ありません、少しずつ始めておくべき老前整理と生前整理について

老前整理と生前整理とは、ご自身が亡くなった後に身の回りで使用していた物の整理を遺族が整理する遺品整理を残された者たちの手を煩わせないようにしておく準備のことを指します。

なかなか想像しづらいことかと思いますが、これらをしておくことは残された者の手を煩わせないだけでなく、良い点が多くあります。

順番からすれば老前整理→生前整理→遺品整理という順です。それぞれ見ていきましょう。

目次

老前整理について

老前整理は、老後を迎える前に老後の生活のために身の回りの整理をしておくことです。ですから40代から始める方もいらっしゃるようです。老前整理のポイントについて考えてみましょう。

➀ 老後をイメージしたモノの整理

例えば現在の住居は老後を迎えた時に、ご自身が暮らしやすい環境にあるでしょうか。押し入れや棚の上の方にモノを詰めてしまっていたりはしませんか、今は椅子や脚立に乗って出し入れが可能ですが、足腰が弱ってきても可能か考えてみましょう。それらを整理することで自然と使わなくなってきたモノを早めに断捨離し、本当に必要なモノだけを残していくよい機会となるはずです。

② 老後の自分をイメージしてみる

仕事を退職した後の老後生活を謳歌する夢を具体的にイメージしていくことで、それに向けた準備をしていくことができます。「老後も自分の家で暮らし続けたい」と思っているなら、衰えた身体での暮らしやすい家の構造なのか、あるいは医療機関等を受診しやすいエリアなのか等を考えてみた時に、老後に向けたリフォームや住み替えを考えた費用を捻出する準備をしていくことができます。

生前整理について

生前整理は、残された遺族が困らないように遺産を含む様々なことを整理していくことです。特に相続に関してはのちにトラブルとなることもあります、そうならないよう生前にしっかりと整理しておくことが大切です。生前整理のポイントについて考えてみましょう。

➀ ここでも改めてモノの整理、不用品を処分しておく

生前整理でもモノの整理は重要です、改めて不用品は処分しておきましょう。

また骨董品や美術品等、資産的価値のあるモノについてはその資産価値がわかるようにしておきましょう。そうすることで、ご自身が亡くなった後に遺品でなく遺産として扱ってもらうことができます。

② 資産整理をしておく

相続が開始すると、遺族は遺産の確認から始めることになりますが、残された遺族にはこれが非常に大変な作業となります。

生前整理として不動産・預貯金・保有口座・有価証券等のプラス財産と負債・売掛金当のマイナス財産について、一目でわかるようにまとめておきましょう。また離婚しており離れて暮らす子供達がいれば、氏名・住所・連絡先を残しておくべきでしょう。

また資産ではないですが、ご自身の死を伝えてほしい人等もまとめておきましょう。

これらについてはエンディングノート等を活用するのもよいでしょう。

③ 遺言書を作成しておく

残された家族がトラブルとならないよう、遺言書を作成しておきましょう。遺言書があれば遺産分割協議を経なくてよくなりますので、ご自身が亡くなった後のトラブルを未然に防げることになります。

遺言の作成について – 行政書士見山事務所 (miyamashinji.jp)

なかなか想像しづらく難しい話かもしれませんが、ご自身のためにも残される方々のためにも早めに準備しておくことをおすすめします。

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